2009年3月19日木曜日

モントリオールの先生のお話(高校で美術担当)

1995年に「クラスでの勇気づけの講座」を受けて下さいました。

「いつも工夫が必要で 大変なことも多いけれど 成果を伝えるね。」
と 経験を話してくださいました。
(3年間の教師体験と3年間の「勇気づけ」実践体験)

授業中私語の絶えない生徒を 休み時間に呼んで

「君、友達がたくさんいるんだね。毎日楽しそうね。」

って話しかけました。すると生徒は

「知ってるよ。授業中でもしゃべってるってことでしょう?ぼくは 小学校の時から ず
っとそうなんだ。いつも先生にしかられてたよ。ひどい時なんて 先生が ぎゅうっと腕
を思いっきりつかんだんだよ。痛かったよ。」

「ぼく、どうしたらいいか わかってるんだ。」

「今度の授業からは 一人で離れて席につくよ。」

次の授業の時に その生徒は 黙って離れた席に着いて課題に取り組みました。

アドラーの勇気づけの対応を知らなかったら 他の先生たちと同じように 叱ることしか出来なかったと思います。

また 別の時には ある生徒が 他の生徒を指してこう言いました。

「先生、こいつの親父、刑務所にいるんだよ。」

私は はっとしましたが その指された生徒に言いました。

「私は あなたのお父さんには関心は無いのよ。あなたにはあるけどね。」

と言いました。彼は ほっとした表情で 微笑んだのです。

高校生という扱いにくい年齢と言われる生徒達ですが 大きな体をしていても まだまた子どもです。
「勇気づけの対応」をどう応用するかには いつも工夫が要りますが 確実に効果があると実感しています。

多くの先生方が この講座を受けて 生徒と良い関係を持ちながら授業が出来るようになるといいと思うわ。

勇気くじきは 生徒の人生に いい影響とはならないのだから!!!